【無料テンプレートあり】Meta広告レポートの作成方法は?マーケターが見ている重要な指標やレポートフォーマットを紹介!
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Web広告業界にある程度身を置いた方ならご存じかと思いますが、数年前まで日本国内でのWeb広告といえばGoogle広告とYahoo!広告がほぼ「二台巨頭」状態でした。広告主となる企業の方々にも、「とりあえずGoogleとYahoo!に出稿しておけば大丈夫だろう」といったご認識であった方は少なくないと思います。
時は移り、現在はこれら二強はもちろん、数多くネット広告媒体が登場しており、独自のテクノロジーでWebサイトやSNSに多種多様な広告を配信しています。その中でも、近年大きくシェアを伸ばし続けているのが、Meta社(旧Facebook社)が提供する「Meta広告」です。
今回はMeta広告の概要や特徴、さらに広告運用に欠かせない「広告レポート作成」について詳しくご説明したいと思います。
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目次
Meta広告とは
Meta(メタ)広告とは、FacebookやInstagramなどを運営するMeta社(旧Facebook社)が提供しているWeb広告サービスです。同社が運営している以下のプラットフォームで、画像広告や動画広告、カルーセル広告など様々な形態のWeb広告を配信できます。
- Facebook
ニュースフィード、ストーリーズ、リール、広告枠などに広告を配信できます。 - Instagram
ニュースフィード、発見タブ、ストーリーズ、リールなどに広告を配信できます。 - Messenger(メッセージアプリ)
受信箱、ストーリーズなどに広告を配信できます。 - Audience Network
Meta広告におけるアドネットワークです。Faccebookが提携している数千以上のモバイルアプリやWebサイトに広告を配信できます。
Meta広告の強み
Meta広告の最大の特徴は、信頼性の高いユーザーデータをもとにしたターゲティングの精度です。Facebookではアカウント作成時に、ユーザー自身が氏名や生年月日、性別、職歴、居住地など様々な情報を登録しますが、Meta広告はこれに基づいて広告配信を行うため、より正確なターゲティングが可能なのです。これは他の広告媒体にないアドバンテージといえます。
また、非常に多くのターゲットにアプローチできるのもMeta広告の強みです。Meta社の報告によると、Facebook・Instagramなど同社が運営する全プラットフォームにおける2024年第2四半期のデイリーアクティブユーザー数は32億7000万人とされています。この膨大なユーザー層に広告配信ができるのですから、Meta広告でビジネスチャンス拡大を狙う企業が多いのもうなずけます。
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Meta広告でレポート作成をするべき理由
本稿をご覧の方の中には、すでに実際にMeta広告を利用されている広告代理店の方や企業のWeb担当者様もいらっしゃるでしょう。運用担当の方々は、日々Meta広告の管理画面と向き合いながら、限られた広告予算でいかにして多くのリーチを獲得し、ビジネスの成果に結びつけられるかと奮闘されていると思います。
Web広告全般において言えることですが、Meta広告の運用担当者にとって「広告レポート」の作成は欠かせない大切なタスクです。その主な理由をご説明します。
広告運用の進捗確認
Meta広告を含む運用型広告は、広告を出したら終わりではなく、配信後も継続して広告のパフォーマンスやコストの動向を追っていかねばなりません。進捗確認を怠り、問題をはらんだまま諾々と広告配信を続けていると、訴求効果のない広告を出し続けたり、反応の薄いターゲットや媒体に対して過度の予算をかけたりしてしまい、大きな機会損失を引き起こす恐れがあります。
運用担当者は、24時間配信され続けるWeb広告の進捗を定期的に把握し、様々な広告指標の動きを監視し、良化・悪化が見られれば臨機応変に対策を練る必要があるのです。これには、運用成果を整理・集計してアウトプットした広告レポートが欠かせません。
ユーザー行動の把握とデータ分析・改善
Meta広告には「エンゲージメント率」という指標があります。これはユーザーが広告にリーチした際にSNS上で「いいね」・コメント・シェアなどのアクションを起こした割合のことで、広告に対するユーザーの行動・反響を端的に示す、広告運用の成否をはかる上で非常に重要な指標です。
広告レポートを作成することによって、エンゲージメント率をはじめとする様々な広告指標の推移を追うだけでなく、ターゲット別やクリエイティブ別に比較分析を行えます。どんなユーザーがどの広告に、どんな行動を起こしたのかを正確に把握し、より多くのエンゲージメントやコンバージョンを獲得できるように配信方法や内容のPDCAを繰り返すのがWeb広告運用の基本です。
広告主への成果報告
広告レポートは運用の効率化のために活用するだけでなく、運用成果の報告資料としても欠かせないものです。
広告代理店なら広告主に、社内の担当者なら上司や経営陣に、Web広告の成果や費用対効果を報告する場が必ずあるでしょう。その時に、ただ口頭や文面のみで伝えるのでは、運用状況を正確に把握・理解されない場合があります。広告運用の現状認識に齟齬が生じると、後々大きなトラブルに発展するかもしれません。
客観的な数値データを、図表を交えて分かりやすく示した広告レポートを作成することで、成果報告への理解度が増し、広告主と担当者で運用状況に対する認識を同じにすることができます。実はこれが非常に重要なことなのです。
運用ノウハウの蓄積
Meta広告レポートには、配信ターゲットや広告フォーマット、クリエイティブ、予算設定やキーワード設定など、様々な条件設定のもとで行われた広告配信の成果が記録されています。これは非常に貴重なマーケティングデータであると共に、運用担当者にとっては他にない実地の運用ノウハウの結集でもあります。
多彩なターゲティングや配信手法を選択できるのがMeta広告の特徴の一つですが、それゆえに「今回の案件では、どの配信設定がベストか?」と選択に悩まれることも少なくないと思います。そんな時に過去の配信実績を記録した広告レポートは、経験値として大いに参考になるでしょう。
Meta広告の主なレポート
広告運用を改善し費用対効果を高める上で、広告レポート作成は大変重要であることはお分かりいただけたかと思います。だからこそMeta広告でも、他の広告媒体と同様、標準機能として、管理機能の中で比較的簡単な設定で広告レポートを作成・出力できるようになっています。
Meta広告レポートでは、管理画面上で選択した任意の指標の推移を、レポート形式で閲覧・出力・共有できます。Facebookだけでなく、InstagramやMessenger、Audience Networkなど他媒体の広告パフォーマンスもレポート作成可能です。
また、Meta広告レポートで作成できるテンプレート(ひな型)は、大きく次の2種類があり、用途に応じて使い分けることができます。
- レポートテンプレート
- カスタムテンプレート
それぞれの特徴を簡単にご説明します。
レポートテンプレート
Meta広告レポートの管理画面に元から備わっているテンプレートです。
レポートテンプレートを使えば、管理者はカスタマイズや難しい設定を行うことなく、すぐにレポートを出力できます。また、レポートテンプレートを基にして指標の追加や削除も可能です。
2024年9月時点では、次の3つのテンプレートが用意されています。Meta広告運用の経験が浅い方や「まずは運用状況が大まかに分かればいい」という方は「総合パフォーマンス」を確認するのがおすすめです。
総合パフォーマンス
一般的な広告分析として広く利用されているパフォーマンス指標で構成されたテンプレートです。インプレッションやリーチ、クリック数といった広告パフォーマンスの概要をチェックできます。
エンゲージメント
クリック・いいね・シェア・コメントなどのエンゲージメントに関する指標で構成されたテンプレートです。どの広告にオーディエンスが最もアクションを実行したかをチェックできます。
年齢と性別
一般的なパフォーマンス指標を、ユーザーの年齢・性別でセグメントしたテンプレートです。ユーザー属性による購買行動の違いが大きい商品やサービスの広告を分析する際に適しています。
カスタムテンプレート
レポートを構成する指標を、管理者が独自に設定できるテンプレートです。
広告レポートの活用・分析に慣れてくると「この指標とユーザー属性との関連性を調べたい」「この項目は今回のレポートには不要だから外したい」など、既定のレポートテンプレートでは対応できない様々な集計・レポーティングが必要となります。そんな時は、カスタムテンプレートを用いて必要な指標を組み合わせたレポートを作成しましょう。これによって管理者はより解像度の高い広告分析やPDCAが可能となります。
カスタムテンプレートは、表示するレポートデータをセグメントする「内訳」と、実際の広告パフォーマンスを数値で示す「指標」を組み合わせて作成します。
Meta広告のカスタムテンプレートは、何と言っても非常に多くの項目を設定できる自由度の高さが特徴です。さらに管理者が任意の指標や数式を組み合わせて「カスタム内訳」「カスタム指標」を作成することもできますので、レポート作成の用途・目的に応じて色々と試してみてください。
Meta広告レポートで使える広告指標
2024年9月時点で、Meta広告レポートは以下の内訳・指標を設定できます。
非常に多くの指標がありますが、全ての意味内容を理解する必要はありません。広告レポートを通じて伝えたい運用動向が、より明確に表れている指標をチョイスしていけば良いでしょう。
内訳
レベル
キャンペーン名/広告セット名/広告の名前/ページ名/キャンペーンID/広告セットID/広告ID/ページID/クリエイティブ
時間
日/週/2週間/月
配信
年齢/性別/ビジネスの所在地/国/地域/DMA地域/インプレッションデバイス/メディアタイプ/プラットフォーム/配置/デバイスプラットフォーム/製品ID/オーディエンスセグメント/時間帯(広告アカウントの時間帯)/時間帯(閲覧者の時間帯)
アクション
メッセージの成果が発生したリンク先/メッセージ購入のソース/コンバージョンデバイス/投稿へのリアクションタイプ/リンク先/動画再生タイプ/動画音声/カルーセルカード/インスタントエクスペリエンスのコンポーネント/Category (Onsite)/Brand (Onsite)
設定
広告の目的
ダイナミッククリエイティブアセット
画像、動画、スライドショー/コールトゥアクション/説明/見出し(広告設定)/テキスト/ウェブサイトURL
指標の種類
パフォーマンス
結果/リーチ/フリークエンシー/インプレッション/配信/消化金額/クリック/CPC/CTR/エンゲージメント率ランキング/コンバージョン率ランキング ほか全22項目
エンゲージメント
ページのエンゲージメント/フォローまたは「いいね!」/投稿へのコメント/投稿へのエンゲージメント/投稿シェア/写真表示数/通話発信/動画の3秒再生数/ユニークCTR ほか全27項目
コンバージョン
Metaでのワークフロー完了/アプリのインストール/ウィッシュリストへの追加/カスタムイベント/カートへの追加/チュートリアル完了/募金/申し込み/支払い情報の追加/購入/電話番号のクリック数 ほか全289項目
設定
アカウント名/広告の目的/掲載期間/広告ID/広告セット名/キャンペーン予算/キャンペーン名/通貨/時間帯/説明/見出し(広告設定)/ウェブサイトURL/コールトゥアクション ほか全33項目
Meta広告レポートの作成方法
Meta広告は非常に柔軟性の高いシステムで、様々なフォーマットやターゲティングで広告を配信できるのはもちろん、広告レポートの作成についても管理画面から自在にカスタマイズを行えます。
その一方で、自由度の高さの裏返しともいえますが、「管理画面からのレポート作成方法が分かりにくい」といった声を広告代理店や関係者の方々から時々お聞きします。
ここでは、Meta広告の基本的なレポート作成手順にご説明いたします。(ここにご説明した以外の手順でも同じ操作は行えますので、あくまで一例としてご覧ください)
①広告マネージャーを開き、レポートを作成したいキャンペーンの管理画面を開きます。(広告マネージャーはMeta Business Suiteのホーム画面などからアクセスできます)
②画面右上の「レポート」をクリックします。
- カスタムテンプレートを新規作成する場合は「新しいレポート作成」をクリックします。
- レポートテンプレートを使用する場合は「レポートテンプレートを試す」にマウスカーソルを合わせ、続けて任意のテンプレートを選択します。
※レポートテンプレートは「広告レポート」画面の右側からも作成できます。
③「無題のレポート」というタイトルの、レポート作成画面が開きます。
画面右の枠内で、レポートに表示させたい「内訳」「指標」をチェックしていきます。
「内訳」「指標」の表示はタブで切り替えができます。また、指標名のテキスト検索も可能です。
④テーブルの各項目名の右にある「▼」をクリックすると、値のフィルタリングや項目の削除などができます。また各項目表示の左端(点が縦に並んでいる部分)をクリック&ドラッグすると、項目の並び順を変更できます。
⑤レポートの編集が完了したら「保存」をクリックします。
また、画面左のタイトルをクリックするとレポート名を変更できます。
⑥「広告レポート」を開くと、作成したレポートが一覧にあるのを確認できます。
⑦画面右の「エクスポート」をクリックすると、作成したレポートデータをエクスポートできます。出力形式は以下の4種類から選択可能です。
- フォーマット済みデータ表
xlsx形式のデータで出力できます。最初からタイトルや罫線に簡単なデザインがされた表になっており、さらに使い慣れたExcelでデータの加工やレイアウト、印刷などが可能です。 - 未加工データ表
「フォーマット済みデータ表」と同様にxlsx形式で出力されます。こちらは単にデータを羅列した表になっています。 - CSV
csv形式(UTF-8・カンマ区切り)のデータで出力されます。出力したデータを、他のアプリケーションなどで活用・連携を行う際に便利です。 - 画像
表の部分が、png形式の画像で出力されます。他の文書(WordやPowerpointなど)にレポートデータを貼り付けたい時などに便利です。
⑧テーブル形式だけでなく、棒グラフや折れ線グラフでのレポートも作成できます。
レポート作成画面左上の「ピボットテーブル」をクリックすると、レポートデータの表示形式を「ピボットテーブル(表)」「トレンド(折れ線グラフ)」「棒グラフ」に変更できます。
Meta広告レポートの出力イメージ
前章で触れた通り、Meta広告のレポートデータは様々な形式でエクスポート(出力)ができます。特に「フォーマット済みデータ表」では、出力したそのままの状態で、表としての体裁がある程度できているので、これをそのまま印刷して上司やクライアントへの提出資料としている方もいるのではないかと思います。
しかし広告レポートは何よりも見やすさ・分かりやすさが重要です。「デフォルトのテンプレートでは物足りない」「もっとビジュアライズに工夫したい」という、広告代理店の方々の声も多数お聞きしております。
そこで私たちアドレポスタッフが、皆様の声を元に作成した、Mata広告レポートテンプレートのサンプルイメージをご覧いただきたいと思います。皆様のレポート作成のご参考になれば幸いです。
なお、このテンプレートは無料でダウンロードしていただけますので「ぜひ使ってみたい!」という方はこちらのリンク先をご覧ください。
サマリレポート
Meta広告の一般的な運用における重要指標を1ページにまとめたレポートです。広告運用の全体像を把握・確認することができ、広告レポーティングの際に必ずと言って良いほど作成されます。
日別レポート/週別レポート
様々な広告指標の、日次および週次の推移を確認できる広告レポートです。
特に日別レポートは、広告成果の動向にシビアなクライアントに対しては必須といえるでしょう。またメディアの報道などをきっかけにユーザートレンドが週単位で変動することは珍しくありません。これらのレポートに目立った動きがあれば、内外の様々な要因を探りながら、運用のプラスになる施策をとるようにしましょう。
キャンペーンレポート/広告セットレポート
Meta広告のアカウント構成は「キャンペーン>広告セット>広告」という階層構造になっています。このうちキャンペーン単位・広告セット単位で広告パフォーマンスを確認できるレポートです。
Meta広告ではキャンペーンや広告セットごとに予算・配信エリア・ターゲット属性などの条件を細かく設定できますので、こうしたレポートで様々な条件での運用成果を比較分析し、運用の最適化を推進していきましょう。
地域別レポート/属性別レポート(デバイス・曜日・年齢・性別)
ユーザーの所在地や様々な属性別に、広告パフォーマンスを確認できる広告レポートです。キャンペーン設定やクリエイティブごとに広告成果を分析するだけでは見えづらい問題点が、こうしたユーザー属性を軸に俯瞰した時に見えてくることもよくあります。より粒度の高いPDCAのために欠かせないレポートです。
クリエイティブレポート/動画レポート/カルーセルカード別レポート
広告クリエイティブの個々のパフォーマンスを確認できる広告レポートです。
バナー広告や動画のサムネイル画像をレポートに載せるため、それぞれの広告効果が視覚的に分かりやすくなっています。
なお「カルーセルカード」とは、カルーセル広告における画像や動画、見出し、リンク、CTAの組み合わせのことです。
配置別レポート
フィード・ストーリーズ・マーケットプレイスといった、広告が表示された場所(プラットフォーム)ごとの広告成果をまとめたレポートです。より広告効果の高い媒体を分析し、予算配分の最適化などを行うのに役立ちます。
「アドレポ」でMeta広告レポートの作成業務を劇的に効率化
今回はMeta広告の特徴や広告レポートの作成方法などについて解説してまいりました。
世界のネット広告市場におけるMeta広告のシェアはGoogle広告に続く第2位。今やWebマーケティングを推進する上で欠かせない広告媒体となっています。そんなMeta広告で最大限の成果を出すためには、ただ漠然と配信を続けるのではなく、広告レポートの作成・分析によって配信の動向を振り返りながら、問題の改善・成果の向上のためにPDCAを繰り返すのが最も近道です。ぜひ今回ご紹介した内容をご参考に、Meta広告レポートを運用に活用してください。
一方で、広告レポートを毎日・毎週と定期的に作成し続けるのは手間がかかります。運用担当者様としても、レポート作成ばかりに工数や労力を費やすわけにはいかないでしょう。またMeta広告を運用する際にはGoogle広告など他媒体を併用することも多く、その管理にかかる手間は倍々となります。レポーティング業務の効率化は、ほぼ全てのWeb広告担当者が抱える課題と言えるでしょう。
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