ネット広告もデータドリブンが重要!過去データの分析・活用で広告パフォーマンスを改善しよう
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顧客に選ばれ続けるWeb広告代理店となるためには、ただクライアントの指示のままに、決められた予算・内容で広告を出稿し続けているだけでは物足りません。
今の成果を追うのはもちろん、過去の実績を分析し、その先の広告運用をどう改善してゆくか、さらには広告運用を含めたクライアントの事業マネジメントに関してもプラスとなる提案ができてこそ、「できる」広告代理店だといえるでしょう。
過去の運用データは、広告代理店にとってかけがえのない財産。その重要性と、チーム内でのデータ分析・共有を容易にする管理体制について考えます。
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目次
「KKD」の限界
突然ですが、皆さんは「KKD」という言葉をご存じでしょうか?
これは「勘・経験・度胸」をローマ字表記した頭文字をつないだもの。これまで日本の製造業などで重要とされてきた、仕事における物事の判断手法を示しています。
ビジネスで難局に直面した時、大きな判断を迫られる時、自身がそれまで経験してきた事例をもとに「過去こうしたから、今回も…」と判断することがあるでしょう。
またキャリアの長い社員が「根拠はないけど、こうするのが良いだろう」と自らの感性を信じ、「こうと決めたら、とにかくやってみよう」と敢行することもあるでしょう。
もちろん経験というのは行動判断の物差しとして貴重なものですし、勘や度胸で押し切った判断が、結果的に成功する場合もあります。
しかし世の社会・経済環境は時々刻々と変化するものですし、市場ニーズや価値観も多様化しています。過去の経験や勘のみにしたがって、今も同じように成功できる保証はありません。ましてや「度胸」任せなどリスクが大きすぎます。
また直面した問題が、表面上は過去の事例に合致していても、その根本原因は全く別のところにある、というケースもあります。この場合は、経験にとらわれるほど問題の本質が見えにくくなり、正しい判断ができなくなります。
勘や経験だけを当て力にせず、根拠とロジックに裏付けられた選択をとってゆくのが、ビジネスで成功するためには欠かせないプロセスです。
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データドリブンマーケティングで今の時代を勝ち抜く
経験や勘が頼りの仕事から、現在はあらゆる分野において、ITテクノロジーを活用したよりロジカルで信頼できる手法が用いられています。その一つが「データドリブン」と呼ばれるものです。
データドリブンとは、測定や調査、実験などで得られる様々なデータを分析し、その結果をもとにビジネスやマーケティングの意識決定を行う業務プロセスです。
膨大なデータと、主観を排除した緻密な分析をベースとするため、消費行動の複雑な変化にも対応でき確実性の高い選択・判断が可能となります。
データドリブンが注目される理由
近年データドリブンの有効性が特に注目されるようになった背景には、主に3つの理由があります。
①デジタルマーケティングの発展
デジタルマーケティングとは、ウェブサイトや検索エンジンをはじめ、SNS、Eメール、モバイルアプリなど様々なチャネルとデジタル技術を活用して顧客との関係を構築していくマーケティング手法です。
デジタルマーケティングの手法は日進月歩で高度化しており、今日多くの業種で実施されています。そしてデジタルマーケティングを行うためには、ビッグデータの収集と精緻なデータドリブンは欠かせないものです。
②購買行動の多様化
1920年代に提唱された有名な購買行動モデルに「AIDMA(注意・関心・欲求・動機・行動)」がありました。これを基本に今日まで、「AISAS」「AISCEAS」「DECAX」など新しい言葉が次々生まれていますが、それだけユーザーの購買行動が時代とともに多様化・複雑化していることの表れでしょう。
商品に関する情報がネット上にあふれ、リアル・デジタル双方で多種多様なマーケティングが展開される中、従来の発想や手法で消費者の購買心理に結びつくトリガーを見つけ出すのは簡単ではありません。その効果的な方法として、客観的な情報分析に基づくデータドリブンが活用されています。
③マーケティング業務の効率化
上述のようにユーザーの購買行動が複雑化してゆく中、画一的なアプローチでマーケティングを行っていてもユーザーを動かすのは困難です。かといって、ただやみくもに動き回っていても非効率であり、人的リソースや営業コストの浪費は避けられないでしょう。
そこでデータドリブンによって自社の商品やサービスを必要とする市場・ユーザーを絞り込み、その情報を深く分析することでより効率的で無駄のないマーケティング施策を行えると期待されています。
Web広告代理店におけるデータ活用のメリット
「経験と勘」のマーケティングから、「データとアナリシス」のマーケティングへ。ビッグデータを活用した客観的で説得力のあるマネージメントは今後あらゆる業界においてますます重視されるでしょう。
もちろんWeb広告代理業も例外ではありません。
広告代理店の皆様は、過去に運用代行を行った案件のデータを多数保有されていると思います。これらの膨大なデータから得られる情報を読み解き、分析し、広告運用をアップデートしていくのが広告代理店の腕の見せ所です。
多様な広告データを分析し費用対効果を高める
Web広告の運用レポートには、次のようなデータが記載されています。
- 広告の表示状況に関するデータ(インプレッション、リーチなど)
- 広告へのアクションに関するデータ(クリック数、クリック率など)
- 結果・成果に関するデータ(コンバージョン、コンバージョン率など)
- 広告費用に関するデータ(クリック単価、CV単価、日別予算など)
こうしたデータ群を見れば、どのような顧客ターゲットに対して、どんな広告内容やキーワードの反応率が高いか(クリックされやすいか)、コンバージョン獲得につながったクリックはどれほどあるか、といったニーズの動向をつかめるでしょう。
そこから、より成果の高いキーワードを絞り込み、広告クリエイティブを改善し、掲載結果に基づく入札単価の最適化を行うなどの施策を行うことで、Web広告運用の費用対効果は一層高まります。
幅広い提案・営業活動が可能に
広告レポートを深堀すれば、ある広告へのレスポンスが、クライアントすら想定していなかった傾向を見せることもあります(思わぬニッチワードのCV率が非常に高いなど)。そこから、広告運用にとどまらず新しいビジネスや顧客開拓の提案も可能です。
さらに運用データの分析は、クライアントだけでなく広告代理店自身の事業戦略においても重要です。
「彼を知り、己を知れば百戦あやうからず」といいます。過去の運用実績の把握・検証によって自社の広告運用の「強み」と「弱み」が分かります。そして「強い」業種に対しては、実績に裏付けられた積極的な営業活動ができるでしょう。
広告データを活用するには環境整備から
広告代理店に蓄積されたデータは、上手に分析・活用できれば、運用成果向上のヒントが詰まった「宝の山」です。そして過去データの分析・活用をスマートに行うためには、データの管理体制を整備し、その閲覧性・検索利便性を高めることがまず必須条件となります。
しかし現実は、そう簡単ではないようです。これまで当社が関わってきた代理店の皆様から話を聞くと、社内のデータ管理体制について様々な問題点が見えてきました。
「エクセルやスプレッドシートで管理しているが検索性は低く、必要な情報を集めるのが手間」
「ファイルの管理・整理ができておらず点在している」
「一部の担当者しか閲覧できない状態にある」
このような状態では、データ分析を効率的に行うのは難しいと言わざるを得ません。
またWeb広告のプラットフォームは、ほとんどの場合1つでなく複数の媒体にまたがって出稿・運用されています。過去の運用状況を確認するのに、複数のAPIから都度データを抽出する作業は非常に煩雑です。こうした点も運用データの活用をやりづらくしている一因でしょう。
過去データの分析・共有に便利なアドレポ
「過去の広告運用データを必要な時に、必要なぶんだけ抽出できる状態にする」
「複数APIの運用データをシームレスに取得・分析できる」
こうした管理体制を構築するのに、広告レポート自動化ツール「アドレポ」がお役に立ちます。
複数のAPIと連動して運用データの収集と広告レポート作成を完全自動化できるアドレポは、レポート作成業務を劇的に削減できるだけでなく、「分析・共有を目的としたデータ管理」という面においても非常に便利な機能が備わっています。
①API接続により、過去1年分のデータを瞬時に取得可能
②運用データは日次で更新するため、いつアクセスしても常に最新の情報を入手可能
③ローデータ(手を加えられていない一次データ)の提供も可能で、クライアントでのデータ保持・分析も自由
皆様の大切な財産である運用データの価値をさらに高めるため「アドレポ」をぜひご活用ください。
まとめ
IT技術の進化は、この情報社会において膨大なビッグデータの収集と緻密で多角的なデータ分析を可能にしました。そこから得られるユーザーの動向や心理の機微を巧みにとらえた新しいマーケティングが、これからの時代には不可欠です。
Web広告代理店におけるビッグデータとは、言うまでもなく過去の運用成果であり、広告レポートを構成するデータ群です。それを業務に活用できていないのは非常にもったいないこと。まずは「アドレポ」を活用して過去のリソースを柔軟に閲覧・抽出できるデータ環境を構築しましょう。
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