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TikTokとは?企業がビジネスに活用するメリットや方法、広告の種類などを徹底解説!

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数十秒~数分の短い動画を作成・投稿できるSNS「TikTok(ティックトック)」。エフェクトやBGMを使ってユニークな動画を簡単に作れる点が特徴で、日本では中高生を中心に圧倒的な人気を集めています。
以前は「若い人たちがダンスとかネタ的な動画をあげているSNS」というイメージが強かったTikTokですが、近年は利用者層の拡大と情報拡散性の強さから、マーケティングに活用する企業が急増。今やビジネスにおいても非常に注目されているWebツールの一つです。
今回はTikTokの「ビジネスでの活用」という点にフィーチャーして、具体的な活用方法やTikTok広告についてご説明します。

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TikTokとは?

TikTokは、短尺の動画を簡単に作成・投稿できる動画共有サービスです。中国のByteDance(バイトダンス)という会社が運営しています(日本法人はByteDance株式会社)。

2016年9月に中国でリリースされて以来、若い世代を中心に年々利用者数を増やしており、2世界中で10億人を突破。総ダウンロード数は2021年上半期で約30億件を突破しています。
現在はYouTubeやInstagramなど他のSNSでもショート動画を取り入れていますが、その先駆けとなったのがTikTokといって間違いないでしょう。

TikTokが人気を集めている理由の一つに、動画作成や投稿のハードルが低い点があげられます。
YouTube動画のようなまとまった尺や凝った編集は必要なく、スマホで撮影したその場で投稿可能。またアプリ搭載の動画編集機能が非常に充実しており、加工やエフェクト(特殊効果)、BGMを盛り込んだ動画を簡単に作成できるのが特徴です。

またユーザーの閲覧内容や「いいね」の履歴をもとに、おすすめの動画をタイムラインで表示される機能があり、「好みの短尺動画を次々とテンポ良く見られる」というTikTok特有の視聴体験が得られるのも人気の理由とされています。

動画コンテンツの内容はダンスやリップシンク、あるいは瞬発的な受けを狙った1分以内のエンタメ的な動画が中心ですが、2021年7月に最大180秒の動画投稿が可能となってからは、商品PRやハウツー動画などコンテンツの幅も広がっています。

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企業がTikTokを活用するメリット

近年目覚ましい成長を遂げているTikTokは、娯楽目的で利用しているユーザーだけでなく、マーケティング活動やブランド認知向上、採用活動といったビジネスでの活用に取り組んでいる企業も増えています。
TikTokを企業で運用・活用するのには次のようなメリットがあります。

若年層を中心に幅広い世代にアプローチ可能

そもそもSNSは若年層の利用度が高いプラットフォームですが、その中でもTikTokは特にその傾向が顕著です。
TikTok広告ツールで確認できるデータによると、世界のTikTok利用者のうち18~24歳の人が4億2110万人(全体の37.9%)と、実に全体の3分の1以上を占めていることが分かります。中高生やティーンズ、大学生、新社会人などをメインターゲットとしたマーケティングには最適といえるでしょう。

さらに近年は、その利用者層も拡大しており、博報堂の「コンテンツファン消費行動調査」2021年版におけるTikTokユーザーの平均年齢は34歳。これは2019年以降年々上昇しているとのことで、今やTikTokは若者だけでなく幅広い世代にアプローチ可能なSNSとなっているのです。
TikTokのことを何となく「若者『だけ』のツール」と思っている方は、この機会に認識を改めていただいたほうが良いかもしれません。

企業アカウントや広告が一般投稿となじみやすい

TikTokはスマホの全画面に動画を表示させるフォーマットで、これは閲覧者の意識をコンテンツに集中させやすいのが特徴です。そのため他のSNSに比べて企業アカウントの存在が意識されにくく、一般ユーザーの投稿になじみやすいという利点があります。

SNSに限らず、メディアにおける企業主体の「宣伝ありき」のコンテンツや広告は基本的にあまり歓迎されません。一般ユーザー同士のコミュニティという文化が根底にあるSNSではなおさらでしょう。その意味では、TikTokは上記の理由で企業にとってよりマーケティングに活用しやすいといえます。

またTikTok広告は一般投稿と同様に全画面の動画で表示されます。YouTube広告のような強制視聴制限もなく、ユーザーに不快感や違和感を与えません。

ハッシュタグの活用で効果的な情報発信

TikTokでは他のSNSと同様に、投稿にハッシュタグを付けられます。一つの動画に複数のハッシュタグ設定も可能です。トレンドワードや自社の商品・サービスにまつわるキーワードを上手に選んでハッシュタグに設定すれば、より多くの人に自社の動画を見てもらえる効果が期待できます。
さらに広告手法のひとつである「ハッシュタグチャレンジ」(後述)を活用すれば、さらに多くのユーザーに情報発信できるでしょう。

またTikTokはUGC(一般ユーザーによって作られたコンテンツ)が生まれやすいSNSです。UGCは企業発のコンテンツよりもユーザーに歓迎・評価される傾向があり、良質なUGCはマーケティングにおいて非常に大きな力となります。これにもハッシュタグを使って積極的にユーザーを巻き込んでいくアプローチが欠かせません。

新参の企業でもハンディが少ない

TikTokの「おすすめ」機能は、他のSNSとは違う独自のアルゴリズムを導入しており、ユーザーがフォローしていないアカウントの動画も表示されるようになっています。
フォロワー数が少ないアカウントが投稿した動画でも、フォロワー以外からのエンゲージメントが高いコンテンツは多くの人の目に留まりやすく、一気に大きな再生回数を狙えるのがメリットです。

プロモーションのために新しくTikTokを始めようという企業は少なくないと思います。そうした企業アカウントでも、コンテンツ次第では短期間で爆発的な情報拡散を行えるチャンスがあるのです。

企業のTikTok活用例

今やTikTokは、単なる動画共有サービスという枠を超えて様々なユーザー層が魅力的なコンテンツや情報を求めて集い、新たなトレンドを生み出す巨大なプラットフォームとなっています。こうしたTikTokをビジネスに活用する企業も増加の一途です。ここでは代表的な企業のTikTok活用例をご紹介します。

サービスの宣伝・認知

ほとんどの企業アカウントで行われているのは、いわゆるWebマーケティングの一環として、幅広いユーザーに向けて自社の商品やサービスを宣伝するという活用です。

TikTokの中心を成す短尺動画というコンテンツは、シンプルながら商品・サービスの魅力を端的にアピールでき、視覚・聴覚に訴える訴求力の高さ、制作のハードルも低いなど企業の宣伝活動と非常に親和性の高いものです。

実際、TikTokでトレンドとなった楽曲や商品がヒットにつながる「TikTok売れ」という言葉も生まれました。優里さんの曲「ドライフラワー」や「地球グミ」の大ヒットはご存じの方も多いでしょう。こうした状況を、日経クロストレンドでは「TikTokは、動画で消費を動かす最強のプラットフォームへと進化を遂げた。低単価の商品から高級車や高級旅館まで、ありとあらゆる消費の起点になっている」と評価しています。

さらに動画配信だけでなく、コメント欄でユーザーとの活発なコミュニケーションを行ったり、人気インフルエンサーとコラボしたりといった様々な工夫も行われています。

採用活動

近年は少子高齢化やコロナ禍などを背景に企業の採用コストが高くなっており、若年層に広く使われているSNSを用いて採用や求人募集を行う企業が増えています。
その中でも、特に10代~20代の「Z世代」の若者に人気が高く、情報拡散力も優れたTikTokが採用活動に利用され始めているのです。

職場の雰囲気やスタッフの生き生きと働く様子、オフショットなどを動画で紹介するのがポピュラーですが、中にはスタッフによる「おもしろ動画」でバズを狙う企業アカウントもみられます。いずれにせよ自社に注目してもらい他社に先んじてエントリーしてもらうための入り口として、上手に活用できれば効果は大きいでしょう。

一方、TikTokには企業サイトのようなエントリーフォームはありませんので、視聴者がスムーズにエントリーしやすくする工夫は必要です。

イベント・企画

TikTokの情報拡散力を活用して、若い世代をターゲットとした企画・イベントでの活用も盛んに行われています。
イベントの一端を紹介する動画の配信など様々な活用方法が考えられますが、大規模なイベント告知を行うには後述の「ハッシュタグチャレンジ」が非常に有効です。

有名な活用事例としては、ユニクロのTシャツブランド・UTが2019年6~7月に実施した「#UTPlayYourWorld」ハッシュタグチャレンジがあります。
ユーザーはお気に入りのUTを着用した動画にハッシュタグ「#UTPlayYourWorld」をつけてTikTokに投稿。動画がグランプリに選ばれたユーザーは、世界中のユニクロ店舗のモニターやユニクロ公式SNSで流れる映像に登場できるというものです。
キャンペーンは日本ほか4か国で行われ、動画投稿数は約18.5万、試聴数は約3.3億回にのぼり、当時世界で最も視聴された日本発のキャンペーンとなりました。

TikTokは広告配信も行える

TikTokでは、他のSNSと同様に広告を配信できます。専門知識がなくても管理画面から簡単に配信でき、少ない予算からでも運用可能です。近年飛躍的に利用者数を伸ばしているTikTokへの広告展開は、工夫次第で幅広いユーザー層で大きな集客効果を期待できるでしょう。

マーケティング企業のKantarが2020年に発表した「グローバル広告エクイティランキング」で、TikTokは第1位となりました。このランキングは様々な環境における消費者の広告に対する見解を11の指標で評価したもので、TikTok広告がユーザーにとって満足度の高い広告媒体であることがうかがえます。

一方でTikTok広告は他の広告媒体よりも後発ということもあり、まだ取り組んでいない企業も多数あると思います。ここからはTikTok広告の基本知識についてご説明していますので、まだTikTok広告を使っていない、よく知らないという方は競合他社の先を行くためにもぜひご参考になさってください。

TikTok広告の種類

現在TikTok広告では次の4種類を配信できます。それぞれの特徴を把握した上で、目的やシーンに適した広告を選んでください。

起動画面広告

TikTokアプリを起動した時に表示される広告です。全てのTikTokユーザーに配信できるため、新商品やサービス、ブランドの知名度を一気に高めるのに非常に適しています。
1日に1枠(1社)限定のため広告枠の確保が難しく、また広告費も高くなりますが、その広告効果は絶大といえるでしょう。また動画広告だけでなく静止画やアニメーションなどの表示形式にも対応しています。

インフィード広告

TikTokの「おすすめ」投稿に交えて表示させられる動画広告です。
一般ユーザーが投稿した動画と同じ見た目で表示されるため、広告特有の違和感を抱かせず自然に訴求できるのがメリット。広告動画にはCTAボタンを設置でき、動画への「いいね」やコメント、共有などのエンゲージメントも可能なためユーザーによる二次拡散も期待できます。

TikTokのインフィード広告には、掲載位置が出稿額で決まる「Brand Premium」、1日1社限定の固定枠を使える「ONE DAY MAX」、アプリ起動時に配信される「TopView」の3プランがあり、それぞれ料金も異なります。

ハッシュタグチャレンジ

企業が商品やサービスにまつわる特定のハッシュタグを設定し、そのハッシュタグを付けた投稿をTikTokのユーザーに促すことで認知を広げるという、他のSNSでは見られないタイプの広告です。

ハッシュタグチャレンジでは、一方的な宣伝動画の配信とは違い、ユーザーが積極的にコンテンツを作成・投稿してプロモーションに参加してくれるのでインパクトの強いマーケティングが可能です。ハッシュタグを用いるので投稿の拡散力が強く、トレンドに乗って一気に幅広いユーザーを巻き込む効果も期待できます。多くのフォロワーを持つインフルエンサーに投稿してもらえば拡散・訴求力はさらに高まるでしょう。

運用型広告

TikTokでも、他の広告媒体と同様に運用型広告の配信を行えます。
動画試聴数、リーチ、コンバージョン数など複数の目的に合わせて配信方式を選択でき、詳細なターゲティングが可能です。アカウント構造がキャンペーン・広告セット・広告の3階層になっている点も他媒体と似ています。
なお国内だけでなく海外向けの広告配信も可能です。

TikTokで広告を配信するメリット

Webマーケティングにおいて、ターゲットや目的に応じてどの広告媒体を選択するかが非常に重要であるのは言うまでもありません。ここではTikTokで広告展開を行う主なメリットをご説明します。

ユーザーの動画視聴態度が非常に良い

TikTokが2021年6月に発表した「TikTokユーザー調査レポート」によると、TikTokユーザーの視聴態度は、他の主要な動画プラットフォームのユーザー平均と比較して非常に良好だと報告されています。具体的には「音声ON」が160%、「全画面視聴」が162%、「ながら視聴」は50%というものです。

こうしたフルアテンション(主体的な視聴態度)で視聴される理由として、「動画が短尺でストレスが少ない」「強制視聴がない」「おすすめ視聴で新たな発見を提供」といった、ユーザーファーストな視聴環境を提供している点があげられます。
また、TikTokに新しい発見を求めているユーザーは、広告を含む動画コンテンツに対して心をオープンにしている傾向が高いと分析しています。

動画視聴に対して前向きなユーザーが集うTikTokでは、動画広告がスキップされたり不快感を持たれたりするリスクが少なく、広告主にとって大きなメリットとなるでしょう。

訴求力の高い動画広告を簡単に作成できる

ユーザーの視覚と聴覚に直接訴える動画広告は、画像やテキストのみの広告よりも圧倒的な情報量で閲覧者に訴求できます。その一方でネックとなるのが、動画クリエイティブの制作に時間や労力がかかる点です。動画制作と聞くだけで、多くの方は広告出稿のハードルが一気に高くなってしまうかもしれません。

そこでTikTok広告では、「TikTokクリエイティブキットツール」という動画作成ツールを提供しています。これはTikTokの標準フォーマットである縦型動画の作成を簡単に行えるもので、広告アカウントさえあれば管理画面から誰でも無料で利用できます。
同ツールでは動画のトリミングや編集、BGMや字幕の追加、エフェクト・トランジションの設定などを行えるほか、動画の自動生成機能や豊富なテンプレートも用意されているので、初心者でもさほど時間をかけずにオリジナルの動画を作れるでしょう。

本格的な動画編集は難しいものの、広告動画においてはむしろシンプルなデザイン・編集のほうが一般投稿との馴染みが良く、広告っぽさが出なくて良いといえます。

ターゲティング精度が高い

TikTok運用型広告では、TikTokが持つ膨大なユーザーデータを生かした精度の高いターゲティングが可能です。
年齢・性別・地域・言語といったユーザー属性をはじめ、使用機種や通信環境、興味関心など様々な情報をもとに、独自のアルゴリズムで適切なターゲットに広告配信を行えます。

さらに、ユーザーのアプリ内の行動に基づくターゲティング(行動ターゲティング)が行えるのはTikTok広告ならではの特徴です。
具体的には「特定カテゴリーの動画にアクションを起こしたユーザー」「特定タイプのクリエイターをフォローしたユーザー」「特定のハッシュタグが付いた動画を視聴したユーザー」の3種類のターゲティングがあります。

これらのターゲティング機能を駆使して広告配信を最適化し、マーケティング目標の達成を目指しましょう。

TikTokで成果の出る広告の作り方

最後に、TikTok広告で成果を出すためにぜひ押さえておきたいポイントを3つご紹介します。

最初の2~3秒が命

TikTokに投稿される動画には、YouTube広告のような強制視聴がありません。「おすすめ」に次々と表示される動画や広告動画も、閲覧者が「興味ないな」と思えばスワイプひとつでスキップできてしまいます。
もちろんこの仕様はTikTokの大きな特徴であり、ユーザーに不快感を与えないメリットの一つでもあるのですが…。

広告動画を出す側としては、とにかくユーザーの目にとまらなければ話になりません。動画の最初の2~3秒で、いかに「面白そう」「もう少し見てみよう」と思ってもらえるかが鍵となります。
広告動画を作る時は、さわりの数秒が勝負と心得て創意工夫し、一瞬で引きつけられるようなクリエイティブを目指しましょう。

BGMも重要

無数の動画の中から自分の広告動画を視聴してもらうためには、見た目のインパクトや広告の内容も重要ですが、それと同じくらい聴覚にも訴えることも大切です。広告動画のBGMは、リズミカルで心地よい音楽、トレンドの曲など、ずっと聴いていたくなるような曲を選びましょう。

何もないところから良い曲を探すのは難しいので、「おすすめ」の動画で使われているBGMを参考にするのが便利です。動画の右下にある「再生中の曲」のアイコンから、その動画で使われている曲を確認できます。

継続的なPDCAで動画の質を高める

TikTok広告に限らず全てのWeb運用型広告に言えることですが、広告成果を高めるためには数多くの広告クリエイティブを試行錯誤するという工程が不可欠となります。

いきなり百点満点の動画広告を作れるはずがありません。複数の動画広告を用意してはABテストでそれぞれの効果を検証し、広告レポートで成果の分析・考察を行い、改善点があれば作り直し…といったPDCAを続けることで、広告動画のクオリティは確実に向上します。
これを実践するのは簡単ではありませんが、動画制作ツールやレポートツールも活用しながら取り組んでみましょう。

まとめ

今、非常に注目を集めているSNS・TikTokの特徴やビジネスへの活用方法、TikTok広告の仕様などについてご説明しました。とかくTikTokは「若い人たちの間で流行っているお遊び的なSNS」といった先入観で捉えられがちですが、実はWebマーケティングツールとしても非常に優秀かつ大きな可能性を持っていることがお分かりいただけたかと思います。
これまで「食わず嫌い」だったマーケッターや採用担当者の皆様は、これを機会にぜひビジネスの現場に取り入れてみてはいかがでしょうか。

なお当社が開発しているレポート自動化ツール「アドレポ」では、2023年1月にTikTok広告対応版をリリースしました。TikTok広告運用の効率化・パフォーマンス向上のお役に立てると思いますので、ご関心のある方はぜひお問い合わせください。

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