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アドレポと外部ツールを駆使して膨大な広告運用データを効率的に取得・分析。広告代理店に「丸投げ」しない攻めのマーケティングで競争激しい業界を駆け抜ける

株式会社バンタン

メディアマーケティング部

西原様(写真左)、佐藤様(写真右)

株式会社バンタン様は、クリエイティブ分野に特化した専門スクールの運営を手掛ける企業です。現役のプロを講師に迎え、ファッション、ビューティー、グラフィックデザイン、ゲーム・アニメ、飲食、プログラミング、エンターテインメント領域のクリエイターやプロデューサーなど、様々な分野にて人材の育成を行っています。対象は高校生から社会人まで幅広く、1965年の創立以来半世紀以上の歴史があります。
今回は、同社でWebマーケティングの企画・運用を担当されているメディアマーケティング部 西原様と佐藤様にお話をうかがいました。事業主(広告主)の立場から積極的に代理店とコミュニケーションを図り、施策立案に関わっておられるお二人から、アドレポのご活用方法についても非常に興味深い内容をお聞きできました。


本日はよろしくお願いいたします。まずは貴社の事業内容について教えていただけますでしょうか。

西原様 :

弊社は高校生から社会人を対象とした専門スクールを運営している会社です。ファッション、飲食、ゲーム、美容、IT、最近ではYouTubeなど業界を問わず様々な分野にわたっており、現在は東京と大阪、名古屋にスクールを展開しており、2024年4月には福岡校を開校予定です。

オフラインも含めてプロモーションはある程度我々の部署で集約しています。その部署内で担当が分かれていて、私と佐藤は主にWeb回り、ホームページやWeb広告関連が業務の中心です。
今でこそ体制が拡充されていますが、昔は2、3人で6つのスクールを担当していた時期もありました。広告だけでなくホームページや進学メディア、SNSアカウントのツール活用など全部やっていましたね。

佐藤様 :

現在私が担当しているのは、Web広告を活用して資料請求数の増加を目指すというものです。

現在貴社ではWeb広告運用を広告代理店様に委託されているということですが、媒体やキャンペーンによって代理店様と自社運用を分けているのでしょうか。

西原様 :

今は代理店様に6スクールの広告運用全てをお任せしています。その中で、私と佐藤がそれぞれ主担当となるスクールを分けている感じです。
運用内容については代理店様からも当然レポートや報告を頂いているのですが、社内でも数字はモニタリングしていて、そこで、もう少し手の入れようがありそうと思った部分は代理店様とコミュニケーションを取って共有しています。

当社では新しいスクールやコースを検討する際に、広告配信を想定して考えるケースが多いんです。そのため、そのプロモーションに関して私と佐藤が社内で情報を集約して、代理店様に対して「こういう形で広告制作や配信をしたい」と伝えています。

ディレクションの部分を貴社でされて、運用面は代理店様に渡しているということですね。運用までやっていると時間が足りないというお考えでしょうか。

西原様 :

はい、元々はスクールが増え続ける状況に対して体制面がなかなか追いつかず、結果的に外部にお願いするしかなかったというのが今の形になったきっかけです。おっしゃる通り、そこをインハウスで行うとなるとリソースの問題も出てくるため、現在は運用は代理店様にお願いしています。

広告運用のモニタリングや改善、新しい施策立案を自発的に行える環境を作りたかった

アドレポにご興味を持っていただいたきっかけや導入の背景についてお聞かせいただけるでしょうか。

西原様 :

私は2020年にバンタンに入社したのですが、それまでの当社は正直、広告の細かいデータは代理店様からレポートをもらわないと分からないという状況でした。

広告代理店様から広告管理画面の権限は共有されていましたが、展開する6スクールで専門部と高等部、一部スクールはキャリアカレッジも存在し、それぞれに複数媒体の広告アカウントがあるという状況でした。これらの広告が併走しているので、さすがに自分一人で管理画面を全部確認して情報を集め、レポートを作成して分析して…という作業はできません。そこで、ツールを使って情報を一元管理し、モニタリングや分析を効率化したかったというのが導入の背景です。

運用を代理店様に委託されていながら、かつ情報を手元に置いておきたいという理由は何でしょうか。

西原様 :

一つは、新しいことを始める時の意思決定のスピードを上げるためです。
弊社が運営しているのは株式会社立のスクールのため、一般的な専門学校と比べると市場やニーズに合わせて新スクールやコースを柔軟に設計できるという利点があります。逆に言うと、物事の決まるスピードがすごく早い。社内からは常に新しいアイデアが出てきて、その見込みを立てようとなるのですが、リスティング広告の予測や過去の傾向などの調査を代理店様に都度依頼すると、その分だけ時間がかかり、意思決定やアクションまでにタイムラグが発生してしまいます。
自分たちが情報をある程度把握できていて、過去のデータを自分たちの希望条件で抽出できれば、アクションスピードも早めることが可能になります。

もう一つの理由は、広告の改善のスピードを上げるためです。
代理店様のレポートは毎日送られてくるわけではありませんので、成果状況の把握が遅くなると、改善アクションが後手後手になってしまう可能性があります。
実際の広告運用は代理店様にお願いする前提ではありますが、自分たちが能動的に情報を取得できる環境であれば、悪化する手前の段階で気づけることもありますし、代理店様に「このような状況なのでこうしてほしい」といったリクエストも出せます。

要は、攻めのアクションと守りのアクションに対して、受け身や待ちの状態でなく能動的に動けるようになりたいというのがツール導入で実現したかったことですね。

まさに広告主として理想的な考え方だと思いますが、広告主様の中には「代理店に任せているから我々はタッチしない」という方もまだ結構いらっしゃいます。今お聞きしたような、広告運用に対する意識の高さは西原さんの入社以前からあったのでしょうか。

西原様 :

確かに、あまり考えたことはなかったですが、バンタンには元々そういう「自分たちからアクションしたい」という思想、理想はあったと思います。恐らく他の広告主にも潜在的にはあると思いますが。
私は前職でウェブマーケティングの支援業務に従事していたために知識や経験が多少あり、情報の可視化や整理も自分のミッションと認識して行動していたため実現に至ったのだと思います。

スプレッドシート・BigQueryとの連携により粒度の高い分析とデータビジュアライズを実現

お二人は前職でWebマーケティングに関わられていたということで、色々なツールをご存じだったと思いますが、その中でアドレポをお選びいただいた決め手は何でしょうか。

西原様 :

導入を検討した当時はまだ外部のツールを使っておらず、情報がありませんでした。アドレポと、もう2つくらいのサービスを比較検討していました。

アドレポを採用した理由は、まず取り扱える媒体が多かったこと。当時は新しい媒体に積極的にチャレンジしていたのでその要件がマッチしました。それとUIですね。直感的で本当に簡単に、そういうリテラシーがなくてもレポートをどんどん組めるのが魅力です。
あとはスプレッドシート連携やBigQuery連携に早くから対応されていたのが、私たちが今後やっていきたいこととマッチしており、すんなり決まったと思います。

ありがとうございます!現在はアドレポをデイリーで利用されているとうかがっていますが、どのように利用されていますか?

西原様 :

メインの用途は、広告配信の日次の数値把握です。15アカウント×媒体数のデータを前日分まで取得して、それを社内のスプレッドシートに集約してアカウント毎に月単位で数字をまとめて一覧化、レポーティングするという使い方をしています。
それ以外では、広告単位のレポートやLP単位など、ありきたりかもしれませんが、そういった形で利用しています。

ありがとうございます。そのレポートをもとに配信結果の良し悪しを見て、代理店様とコンタクトを取るという形ですね。

佐藤様 :

最近はGoogleのレスポンシブ検索広告のアセット情報もモニタリングできるようになっているため、これから活躍の場がもっと広がると思っています。

アドレポで自動取得した数値をスプレッドシートで集約した月次データ
西原様 :

これはアドレポで自動取得した数値をスプレッドシートで集約した月次のデータです。
これをスクール単位で、直近2年分、昨年同期間比較ができるように、去年1年間の数値と今期4月からの数値と、それをリスティング・ディスプレイ・Facebookなど経路別に集計しています。
アドレポの管理画面から取得した数字は別シートにGoogle・Yahoo!・Facebookといった単位で分けてあります。

スクール種別ごとの日次のデータ
西原様 :

これはスクール種別ごとの日次のデータです。アドレポでデイリーの数値を取得しているので、直近の推移を見たい場合はこちらのシートを利用します。月次のシートと日次のシートで分けてモニタリングしているので、状況の良し悪しの変化に気づきやすいです。

すごくアドレポをご活用いただいていてうれしく思います。視覚的にも見やすいですね。これは複数のスクールを横断した集計でしょうか。

西原様 :

この表示はスクール単位ですが、プルダウンメニューでスクールを選べるようになっています。複数のスクールを集積して見るケースはあまりないのですが、月単位で集約したものをリスティングなどを中心に見ています。

以前はスクール単位の月次集計を見ていたのですが、それだけではどうしても日次の細かい推移や変化に気づきづらかったり、昨月比・昨年比といった大きなくくりになってしまいます。
代理店様からはデイリーの細かい数字をご報告いただけるケースが多いので、こちらもコミュニケーションを揃えられるように、裏側のデータを呼び出しているのが日次推移という表です。

BigQueryも活用されているとのことですが、どのようにご利用されているか教えていただけますか。

西原様 :

当社ではアドレポで自動取得した広告データと社内の基幹システムの情報を、IDをキーにして結合させているのですが、そのデータの集積元としてBigQueryを利用しています。
これによって、流入側の広告データと、資料請求いただいた後の内部効率、例えば面談に至ったとか出願までしてくださったなど、そういうデータが一気通貫で見られるようになっています。

実際にはBigQueryのデータをさらにTableau(タブロー)でビジュアライズしているので、全社的に見られているのはTableauですが、データを一気通貫で見たり、そこから次のアクションを考える上で、我々の部署が主導してデータの成形を担当しています。Tableauからスプレッドシートに出力したデータを成形して全スタッフが見られるようにする感じです。

経営者層だけでなく、広報の方や現場スタッフの方も含めて見られていると。

西原様 :

そうですね。情報を特定範囲に限定して公開するのではなく、全員に共有したほうがいいことも多く生まれるという代表の方針があり、情報の制約はあまりない会社だと思います。

アドレポ導入後、運用データのモニタリングをインハウスで可能となり改善施策のサイクルを倍速化

アドレポご導入後の効果について教えていただけますでしょうか。

西原様 :

定期的な確認作業にかかっていた工数はかなり削減されたと思います。
1スクールに対して主力の3媒体(Google・Yahoo!・Facebook)の広告管理画面にアクセスして、数字を把握して、キャンペーンごとの進捗を見て…といった作業が、概算でだいたい1媒体5分、3媒体で15分、15アカウントだと225分かかります。それがアドレポを確認するだけで、感覚値ですが、4割ぐらいは工数削減できているのではないでしょうか。

佐藤様 :

細かい内容を見始めると、3媒体15分では終わらないことのほうが多いと思います。

ありがとうございます。ちなみにツールで効率化されない作業内容としてはどういったものがありますか?

西原様 :

全体の数値自体は基本スプレッドシートのレポートで毎日把握できるので、効率化されない作業は成果の良し悪しの要因を広告管理画面で確認する部分ですね。どのキャンペーンが悪化しているのか、広告グループ単位で見るとどうか、リスティング広告のキーワードなのか、LPが問題なのか、Facebookだとバナーのクリック率がどうか、といったものです。気になるところがあれば代理店様に確認を取ったり質問を投げたりしています。

佐藤様 :

スクールによっては特定の分野に注力したいという話があるので、その時にキャンペーン別や広告グループ単位のレポートでその分野の実績をモニタリングしています。

定量で表せる工数削減効果もありますが、御社の場合はそれだけでなく、成果を高めるための分析・検証の時間を確保できるメリットが大きいイメージです。

西原様 :

本当にそうですね。情報の粒度が荒いと代理店様とのコミュニケーションの質や具体性もかなり変わりますので、それもアドレポを利用し続けているメインの理由です。

佐藤様 :

アドレポの導入によって、改善施策を回せる回数でいうと、感覚的には2倍くらい変わっている気がします。
一般的には広告代理店様からご提案を頂いて、事業主が「じゃあこうしよう」と意思決定する形が多いと思うのですが、自社でモニタリングできるようになってからは当方からも提案して施策を回せるようになったので、本来なら代理店様からの改善提案だけだったのが、我々の提案も増えて倍になる、というイメージです。

ちなみに全社的には、Web広告運用の成果はどう評価されているのでしょうか。

西原様 :

そこはどちらかというと「維持できている」と言ったほうが良さそうです。
特にここ数年は、他の専門学校もデジタル広告に力を入れ始めているなと感じています。そうなれば当然、入札の競合性が上がりますよね。その中で、当社では広告費を増やしつつ、広告成果もスクールによっては昨対比で改善できていますので、市況の影響で成果が悪化していく事態を避けられているというのは確実に言えます。

他社との競争力アップにアドレポが貢献できているのであれば、大変うれしく思います。最後に、アドレポについてのご感想やご意見をお聞かせください。

西原様 :

アドレポ導入の最も大きなメリットは「変化に気付ける」という点です。何かあった時に、時間がたってからではなく日々の中で気付けるようになったというのは大きい点だと思います。
これまで2年以上利用させてもらい、日々の数字の把握やそれに紐づくアクションは、導入前とは目に見えて変わっています。そこは感謝していますし、今後も利用したいと考えています。
今後はより新しい媒体への対応のスピードや、トピックでいうとGoogleアナリティクスのUAサポート終了に伴う話もあると思うので、そういう状況の変化、新しい情報への反応も引き続きサポートしていただけたら長く使い続けられると思います。

承知しました。そちらのサポートもしっかりさせていただきますね。

佐藤様 :

アドレポがすごくいいのは、対応の速さです。運用型広告はアップデートの速い業界なのですが、その新機能にいち早く対応できるように改修を進めてくださっているので、新しい機能で何か新しいことをしたいな、と思った時も対応しやすいのがありがたいし使いやすさを感じています。

ありがとうございます!うれしいご意見を、ぜひ社内共有させていただきます。何かありましたらいつでもご遠慮なくおっしゃってください。


西原様・佐藤様のお話を通して強く感じられたのは、「広告運用に関して、自分たちからアクションを起こす」という非常にアクティブな姿勢です。広告代理店に一連の運用業務を委託しながら、それに頼り切らず、密にコミュニケーションを取って双方の視点からPDCAを行われています。二人三脚で成果向上を目指す、広告主と代理店との理想的な関係性を築かれていると感じました。
今回の事例のように「アドレポ」はレポート業務の効率化はもちろん、運用データの管理・分析のインハウス化にもお役立ていただけます。ご関心のある方はお気軽にお問い合わせくださいませ。

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