「Web広告運用の仕事が辛い」とお悩みの人が多い理由は?辛さを乗り越えるためのポイントもご紹介!
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どんな仕事にも、楽しいことや辛いことがあります。順風満帆でやりがいや充実感を感じられる時もあれば、逆になかなか成果が出ず、頑張っても評価されず、肉体的・精神的にしんどくなる時期もあるでしょう。
人気の高いIT関連業も例外ではありません。とりわけ、Web広告代理店業界の方々には日々の業務に負担や苦心を抱えている方が少なくないようです。中には「仕事が辛いので辞めたい、転職したい」と考えるまでに悩みが深い方もいると思われます。
そこで今回は、Web広告運用が辛いと感じる原因と、辛さを少なくして前向きに臨むためには何が必要かについて考えたいと思います。様々なプレッシャーと戦いながら、多岐にわたる業務を日々こなしておられる広告代理店の皆様への励みになれば幸いです。
広告運用と一言で言っても、作業は山のようにあり、担当者が疲弊してしまうことも。
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目次
Web広告代理店の仕事内容
「Web広告運用はしんどい」という話の前に、その仕事内容を改めて確認しておきたいと思います。
Web広告運用業務の一般的な流れは次の通りです。運用担当者はこのフローを繰り返し、継続してより高い成果を出せるよう努めます。
① ターゲットと訴求内容の決定
最初に、今回の広告展開で「誰に・何を」訴求するのかを決定する必要があります。
広告主の商品やサービスにニーズのあるペルソナを明確にするとともに、興味や関心、購買意欲を高める訴求点を決めます。
② 広告配信媒体の決定
広告を配信する媒体を決定します。広告媒体にはGoogle・Yahoo!といった大規模なネットワークをはじめ、SNS広告、動画広告、アプリ内広告、DSPなど様々な媒体・広告形態がありますので、広告戦略やターゲットに適したものを選定します。
③ 広告の制作
リスティングの広告文やバナー画像、広告動画など、Web上に表示させる広告を制作します。社内外のデザイナーや制作会社と協力しながら、事前に決定した商品等の訴求点を押さえた、ターゲット層と親和性の高い広告クリエイティブが求められます。
④ 広告の出稿
作成した広告を、所定のスケジュールに従って出稿します。
また出稿後は広告費が計画通り消費されているかを継続してチェックします。
⑤ レポーティング・分析
広告の成果データ(インプレッション、クリック率、CVなど)を集計してレポートにまとめ、広告主や社内関係者に報告します。
また、レポートをもとに期待通りの運用成果が出ているかを分析・考察し、課題があれば改善、成果が出ていれば広告費を増やすなどの施策を行います。
広告運用と一言で言っても、作業は山のようにあり、担当者が疲弊してしまうことも。
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Web広告運用の仕事はなぜ辛いのか
Web広告運用は、近年のWebマーケティングにおいて核となる非常に重要な戦略の一つです。ビジネスへの貢献度も高くやりがいのある業務ですが、一方で冒頭でも触れた通り「辛い」「激務だ」と感じている方も多くいらっしゃいます。
もちろん辛いと感じる理由は人それぞれですが、特に多くの方から聞かれる主なものをいくつかご紹介していきます。
やることが多すぎて残業や休日出勤が続く
前章でご説明したように、Web広告の運用担当者がやるべきタスクは非常に多岐にわたっており、とかく工数がかかるという問題があります。広告主は一人ではありませんので、担当アカウントが増えるほど作業工数は倍々です。
しかも運用型広告は基本的に、毎日24時間稼働しています。競合やターゲットユーザーの動向に応じて市場は変化しており、運用担当者はその状況を継続的に監視していなければなりません。
さらに大変なのが、毎月の広告レポート作成です。広告の運用データを表やグラフにまとめ、成果の分析や考察、改善提案を記載して広告主や社内関係者に提出するものですが、このレポート制作業務が月末と月初に集中するのです。担当案件や媒体数が増えるほどレポートの量も増え、その上クライアントによっては月次に加えて週次・日次のレポートを求められるケースもあります。
また広告代理店の現場では、複数の作業を同時進行で進めて結果的に生産性を下げる「マルチタスク」に陥りやすい点も指摘されています。これについて詳しくはこちらをご覧ください。
こうした事情から、ほとんどの運用担当者は平日日中の勤務時間では間に合わず、残業や休日出勤を余儀なくされます。そのストレスが蓄積され、仕事への不満やつらさを感じるようになるわけです。これはおそらく、Web広告運用の経験があるほとんどの方が感じていると思います。
業績を評価されにくい
基本的に、日々行われるWeb広告運用の作業自体は、とても地味なものです。広告媒体の管理画面やスプレッドシートに記された数値や指標を見ながら、配信設定や広告の内容、予算配分などを細かく、根気よくチューニングしていくというもので、分かりやすく目に見える成果物はありません。その専門性の高さからも、傍目にはなかなか評価されにくい業務であるのは確かです。
Web広告の運用担当者が評価されにくい事情はもう一つあります。
近年、Web広告の運用代行を行う企業は非常に多く、その競争はますます激しくなっています。営業担当者は他社との競合に勝つために、多少無理にでも、広告主に対して「当社なら、今よりもっと成果を上げられますよ」というアプローチをしがちです。これは営業上やむを得ない運びですが、広告主の期待値が高くなるほど「成果が出て当たり前、出なければ叩かれる」という、運用担当者にとっては非常にやりにくい状況が生まれます。
どんな仕事でも、自分のやった業務に対して「褒められる」「認められる」というのは大きなモチベーションとなりますが、逆にいくら頑張っても評価されないのは、とてもしんどいこと。頑張る甲斐を見だせなければ、Web広告運用業務へのネガティブな思いはつのるばかりです。
高額の広告費を動かすプレッシャー
Web広告が紙媒体等の広告と違う大きな特徴は、広告パフォーマンスに関するあらゆる数値を可視化できる点です。そしてその数値には使用された広告費の金額も含まれます。つまり運用担当者にとっては、自分のさじ加減でお客様の大切なお金が1日に何万円と使われていく様子がリアルタイムで把握できるわけです。
このプレッシャーは実際に広告運用した方でないと分からないでしょう。広告成果が思うように出ていなければ、なおさらです。確たる成果のないままお金だけが目減りしていくのを見るのは、不安で仕方ありません。またクライアントや社内関係者からも、広告宣伝費に対する費用対効果には間違いなくシビアな視線が向けられることになります。
こうした、企業のお金を動かすことへの重圧も、Web広告運用者ならではの辛さといえるでしょう。責任感のある担当者ほど大きなプレッシャーを抱えてしまいがちです。
覚えねばならないことが非常に多い
Web広告運用をマスターするまでには、数多くの指標を管理しなければなりません。基本的なものだけでも、IMP(表示回数)、CTR(クリック率)、CPC(クリック単価)、CV(コンバージョン)、CPA(顧客獲得単価)…運用担当者はこれらの数字と日々向き合う必要があります。経験とともに慣れてくるものですが、運用業務を始めたばかりの頃は、意味を覚えるだけでも一苦労だと思います。
もちろん、これらの指標をただ覚えているだけでは意味がなく、各指標の動きから運用状況の良し悪しを評価・分析し、状況が悪ければ改善策を行う、といった部分まで対応できなければ運用型広告で成果を上げることは難しいでしょう。
さらに、様々な形式の広告や媒体の仕組みを理解し、目的やターゲットに応じて使い分けるスキルも必要です。Web広告のテクノロジーは日々進化しており、現在の広告手法に長けていてもその知識がいつまで通用するか分かりません。常に業界の最新情報にアンテナを貼って自らをアップデートさせねばなりません。昨今、テクノロジーの進化により、運用自動化の波も押し寄せており、「ただ運用するだけ」では、競合との差別化も難しい状況。如何に改善提案の質が高いかが重要であり、クライアントの期待値も同様に上がっています。
このように、Web広告運用に本格的に取り組もうとすると、学習すべき内容、覚えるべき専門用語が多いのです。これも仕事へのストレスの要因となります。
それでも広告代理店の仕事が魅力的な理由
ここまで様々な角度から、Web広告運用は大変だといわれる点について述べてきました。こうした心身の負担やストレスが積み重なって「この仕事は続けられない、辞めたい…」と考えてしまうのも無理はありません。
しかし、ここは一つポジティブな面も見ていきましょう。何事も苦労が多いということは、それだけ、やり遂げて得られるものも多いということです。
実際、Web広告運用に関わる業務は非常に多岐にわたり、運用業務を通して担当者は様々な領域でのスキルアップを目指せます。Web広告運用はそれ自体の面白さもさることながら、自分の糧となる、自分をより成長させてくれる仕事と考えれば、辛さを乗り越えるモチベーションになるのではないでしょうか。
マーケティング
Web広告運用で優れた成果を出すためには、市場調査や商材に適したターゲット層の絞り込み、ユーザー目線に立ったカスタマージャーニーの設定や広告手法の選定などを行います。これはマーケティングそのもので、Web広告運用はマーケティングの思考を鍛える格好の実践演習といえます。
また、こうした経験はWeb広告以外の集客・ブランディングの手法、例えばWebサイトのSEOやSNSの運用、メールマーケティングなどにも生かせます。オフライン広告も含めたより広範なマーケティングにおいても同様です。
セールス
Web広告運用では、担当者が直接クライアントに何かを販売・営業するわけではありませんが、運用業務をスムーズに行うためにはセールスに近い能力が求められます。
例えば、運用者は自らの告戦略や予算を広告主に提案し、承認を得る必要があります。各種データや資料をもとに説得力のある提案を行うスキルは、あらゆる営業活動に欠かせません。
また広告レポートを定期的に作成して自らの運用実績をアピールしたり、広告主からの疑問や意見に分かりやすく回答したりする能力もセールス力につながります。
クリエイティブ
Web広告運用におけるクリエイティブとは、テキスト広告や広告バナー、動画などの作成が該当します。
多くの場合、バナーや動画は運用担当者自身が作ることはせず、画像や動画は別の担当部署や外注先に委託するケースが多いと思います。しかし、広告運用で様々なパターンを試行錯誤しながらより訴求力の高い広告クリエイティブを探すという作業は、広告・コピーへの眼力が養われます。中には自らクリエイティブを作成す運用担当者もあり、そのスキルは非常に重宝されるでしょう。
マネジメント
Web広告運用業務は上述の通りやるべき作業が非常に多く、担当者は限られたリソースで対応するために作業工数の管理を的確に行う必要があります。もし複数人でチームを組んで運用を行う場合は、メンバー個々の管理やサポートが不可欠です。
またWeb広告は成果に応じて日々費用が消化されます。クライアントから預かった広告費を過不足なく消費するよう継続的に予算管理しなければなりません。
さらに広告戦略における目標設定や目標達成に向けての計画づくりも重要なマネジメント項目です。
Web広告運用を通じて得られた様々なマネジメントの経験はどの仕事においても生かすことができます。
データ活用
Web広告運用はただ広告を出していれば良いのではなく、広告媒体から得られる膨大な運用データを収集し、個々の指標を正しく理解すると共に、データの変遷からユーザー動向や広告パフォーマンスを分析する能力が求められます。また集めた広告データをExcelやGoogleスプレッドシート、各種ツールなどを使って広告レポートを作成するのも運用担当者の大切な業務です。
こうした数値データを扱うスキルは一朝一夕に身につくものではありません。データ活用に長けたWeb広告運用経験者は企業にとって貴重な人材といえます。
多様なキャリアパス
広告運用からの王道のキャリアパスは、インハウスのマーケターへの転職です。広告代理店での様々なクライアントの広告運用をした経験を活かし、デジタル領域の成果向上に貢献するものです。インハウスでなくても、広告代理店の内情や業界トレンドをよく理解しているため、ディレクションとしての役割も担えます。
また近年、広告代理店とコンサルティング業界のM&Aや業務提携が加速。デジタルマーケティングはどの企業も注力の領域です。広告運用からコンサルへのキャリアパスもあり、市場価値の高い人材として、高収入も十分に狙えます。加えて、副業として顧問活動も可能です。高度なマーケティング人材はまだまだ少ないため、責任は大きいものとなりますが、希少スキルとして市場ニーズは強いでしょう。
広告運用業務の辛さを解決するためには
Web広告運用という仕事が、将来的に自分の糧となる多くのスキルをもたらしてくれるという点はご理解いただけたかと思います。
ただ、それが分かったからといって急に前向きになれるほど、問題は単純ではないでしょう。目前の膨大な仕事量やプレッシャーに押しつぶされそうな方にとっては、まずはそれらの解決方法を見つけなければなりません。
業務効率化によるリソースの確保
先ほど、Web広告運用が辛い理由として1番目にあげた「やるべき業務が多すぎる(そのために残業や休日出勤が多くなる)」という問題ですが、これを解決するには何といっても業務効率化、より短時間でより多くの業務をこなせるための工夫です。
作業効率を高めて人的・時間的なリソースの余裕が生まれれば、広告運用業務の負担はかなり解消されるでしょう。
また先に申した通り、Web広告運用者は学習すべき事がたくさんあります。基本的な広告指標の理解に始まり、運用・分析のノウハウやWebマーケティングの最新情報など、あげればきりがありません。これらを習得するためには絶対的に時間が必要で、ここでも業務効率化によるリソース確保が非常に重要となります。
Web広告運用担当者の業務効率化については、その重要性から本コンテンツでもたびたび取り上げています。よろしければ以下の関連コラムもあわせてご覧ください
広告レポートを通じての実績アピール
Web広告運用は「業績を評価されにくい」という点もデメリットだと申しました。これについては、自身の広告運用によって「何がどれだけ改善し、その結果、ビジネスにどんな利益をもたらしたか」を何らかの形で広告主や関係者にアピールする必要があります。
これに大きな力となるのが、広告レポートです。レポートの中では、コンバージョン数など重要な指標の推移を分かりやすく示すと共に、施策の前後でどう状況が変わったかを比較し、さらに運用成果を的確に分析・考察してより一層の改善にむけた提案を行います。
運用担当者のビジネスへの貢献度が明確になれば、関係者からの評価アップも期待できるでしょう。
アドレポで広告運用のストレスを解決!
Web広告の運用業務を全社的に効率化できれば、各担当者のリソースに余裕ができ、残業やハードワークによるストレスも軽減できます。一朝一夕にできるものではありませんが、効率化・生産性向上に資する外部ツールも多数ありますので、お困りの方は導入・活用されると良いと思います。
とりわけ、冒頭にもお示ししたように、定期的な広告レポート作成は運用業務の中でも特に煩瑣で作業量が多いものの一つです。逆に言えば、この業務を効率化できれば効果は非常に大きいといえるでしょう。
広告レポート作成の業務効率化には、私たちのレポート自動作成ツール「アドレポ」をぜひお役立てください。
アドレポは、Web広告媒体とのAPI接続によりデータ集計からレポート出力までを完全自動化できるツールです。対応媒体は国内最大級の20社以上。おかげさまで400件以上の導入実績があり、全国の多数の広告代理店様でレポート作成工数の削減にご活用いただいています。
さらにアドレポは、レポートテンプレートの自在なカスタマイズや考察作成の自動化などの豊富な機能を備えており、担当者様の運用貢献度を効果的にアピールできる優れた広告レポートの作成をサポートします。
アドレポで、広告運用業務のストレスを少しでも解消できれば何よりです。
※アドレポに限らず、広告レポート自動化ツールの導入は運用者担当者の業務効率化への最短コースです。ツールの選び方についてはこちらの記事を参考になさってください。
まとめ
今回はWeb広告運用というお仕事について、いつもと少々違った角度から見ていきました。
当社は広告レポートツールのベンダーという立場上、広告代理店の方々とお仕事で接する機会が多くあります。それだから申し上げるわけではありませんが、世のWeb広告運用者の皆様は、もっと評価されていいと感じています。
仕事量は膨大で、高いレベルの専門知識・スキルが求められ、クライアントのお金をダイレクトに扱うという責任も重大。それでいて、なかなか表舞台に立つ仕事でもありません。つらい、報われないと感じることも多いかもしれませんが、間違いなく、企業のマーケティング戦略を支える大切なキーパーソンです。ぜひ自信と誇りを持って、この魅力的な仕事に取り組んでいただければと思います。僭越ながら、私たちも応援しています!
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