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成果の出ない広告代理店が陥りやすい「マルチタスク」の罠とは?

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前回の「Web広告ご担当者は必見!広告レポート作成の工数削減の重要性とは?」では、いわゆる労働集約型のビジネスにおいて従業員一人一人が「生産性」を高めることの大切さについて取り上げました。

一方、広告代理店の生産性を下げてしまう要因の一つに「マルチタスク」があります。先のコラムでも簡単に触れましたが、ここではもう少し掘り下げて、マルチタスクの問題点や、その解決方法について見ていきたいと思います。

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マルチタスクとは?

近年はビジネス用語の一つとして様々なシーンで見聞きされる「マルチタスク」という言葉。まずはその意味を確認しておきましょう。

マルチタスクとは、「作業」「課題」といった意味のタスク(task)という単語から派生した言葉で、「複数の作業を同時に実行すること」といった意味です。
ちなみに、コンピュータ・IT業界でいうマルチタスクの意味は若干違い、「複数のタスク(コンピューターにおけるプログラムの処理単位)を同時に実行するシステム」を指します。

私たちは日常生活のさまざまな場面で、マルチタスクの状態を経験しています。
例えば会社では、3つや4つのプロジェクトを同時に担当するのは珍しくありませんし、個々のプロジェクトにおいても会議や商談、書類作成や事務作業など、複数の業務を同時並行で進める必要があります。

主婦の方も、家で掃除しながら洗濯機を回し、夕食の準備をしながら子供の様子を見て…と一度にたくさんの作業をこなしています。さらに子どもたちも、学校や塾の宿題、テスト勉強に友達付き合いにゲーム(笑)と、大人顔負けのマルチタスクぶり。

何かと忙しい現代人は、普段から自覚することなくマルチタスクで物事を行っているともいえます。

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実は非効率なマルチタスク

複数の作業を同時進行する「マルチタスク」は、一般的には、仕事の効率を高める仕事術としてポジティブにとらえられることが多いようです。
皆さんはいかがでしょうか。「一度にたくさんの仕事をこなせるマルチな人ってすごい!」なんて思ったりしませんか?

しかし結論から申しますと、実はマルチタスクは必ずしも効率的とはいえないどころか、仕事の効率性にマイナスの影響をもたらす可能性もあるのです。

マルチタスクは、実はマルチタスクではない?

そもそも人間の脳は、複数の事象を全く同時に処理しているわけではありません。脳内で数多くの処理内容をものすごいスピードで切り替えているため、同時に処理しているように感じているだけなのです。

スタンフォード大学の神経科学者・エヤル・オフィル博士はこう述べています。

「人間はじつのところマルチタスクなどしていない。タスク・スイッチング(タスクの切り替え)をしているだけだ。タスクからタスクへとすばやく切り替えているだけである」
※『SINGLE TASK 一点集中術』(デボラ・ザック著)より

異なる処理を高速で切り替えようとすれば、当然脳に負荷がかかります。さらに一つ一つのタスクへの集中力も低下します。結果、個々のタスクに一点集中で取り組むよりもパフォーマンスが落ちてしまうというわけです。

マルチタスクの弊害は多くの専門家が認めている

いわゆるマルチタスクが人の効率性・生産性に与える悪影響については、これまで多くの専門家によって研究されています。彼らのコメントや、関連の研究発表についてWEB上に紹介されているものを一部引用いたします。

ハーバード大学の研究によると、「あたふたとせわしなく働いている社員たちは1日に500回も注意を向けるタスクを変えるが、能率の高い社員たちは注意を向けるタスクを変える回数が少ない」という結果が出ている。
※ 引用元 https://next.rikunabi.com/journal/20180112_d/

ミシガン大学の心理学教授らは、マルチタスクをする人たちは、タスクをひとつずつこなすグループよりも40%も生産性が低いという研究結果を発表しています。
※ 引用元 https://studyhacker.net/multitasking-productivity

カリフォルニア州立大学ドミンゲスヒルズ校心理学教授のラリー・D・ローゼンは、自身の著書『毒になるテクノロジー iDisorder』で、「医師や精神医療の専門家は、マルチタスクのメリットよりもデメリットの方が多いという共通の見解を持っている」と指摘しています。
※ 引用元 https://staseon.com/library/article_172/

Journal of Experimental Psychology に掲載された、David Meyer 氏らによる2001年の研究では、複数のタスクを切り替える回数が多いほど、多くの時間ロスが生じるとわかりました。実行制御(ある目的を遂行するための脳の仕組み)プロセスには2つの段階があり、切り替えるたびにそれが実行されるからです。
※ 引用元 https://studyhacker.net/columns/noung-shigoto

ロンドン大学精神医学学科のチームは「Eメールや電話によって気を散らされたときビジネスパーソンのIQは低下しており、徹夜明けの数値とほぼ同等である」と発表しています。
※ 引用元 https://ix-careercompass.jp/article/75/

同様の主張や考察は、ここにあげた以外にも様々な文献やWEBサイトで見ることができます。
マルチタスクというものが、業務の効率化や生産性の向上という点でマイナスになるのは間違いないようです。

マルチタスクに陥りやすい広告代理店

ここまで読んでくださっている方々も、内心は「そりゃ私だって、できることならマルチタスクでなく、一つの仕事に集中したいよ~」とお思いかもしれませんね。
確かにすべての社員が一つの任務や課題に専念して取り組める環境にあれば理想でしょうが、現実はなかなかそれを許してくれません。日々山積する業務を、どうしても、限られた人材でこなしてゆくことになります。

特にその傾向が強いのが、「広告代理店」です。
前回の記事でもご紹介したように、広告代理店の仕事の範囲は非常に多岐にわたります。

例えばインターネット広告では、運用を行うだけでも、広告の入稿や予算等の設定、運用管理、分析、考察、報告(レポーティング)と様々な業務を同時並行でこなさねばなりません。必然的に、担当者はマルチタスクに陥ります。

その上、運用者が営業・制作など他部門の仕事を兼務したり、プロジェクトマネージャーとしてマネジメント業務を任されたりすることも珍しくありません。さらにフリーランスの方なら、経営業務にまで携わることになります。

作業はますます多重化し、マルチタスクの深い淵から抜けることはほぼ不可能でしょう。

広告レポート作成は「マルチタスク地獄」

Web広告の運用担当者にとって最も負担の大きいマルチタスクは、毎月の「広告レポートの作成」です。

通常、運用者は一人で複数のクライアントを担当しており、担当の数だけレポートの作成数は増えます。個々のレポートは顧客ごとにカスタマイズされていることが多く、各社の書式に合わせてデータをまとめるのは大変な手間です。
複数のExcelファイルを立ち上げ、広告データを手作業でコピペして、書式を整えて…といった面倒で非効率なマルチタスクを余儀なくされます。

また複数媒体で広告を展開しているクライアントだと、扱うアカウント数は膨大になります。「アカウント数×クライアント数」でマルチタスクの作業量は倍化していくわけです。

このようなレポート作成業務が毎月、しかも月末月初に集中して発生するのですからたまりません。ほとんどの場合、クライアントにレポートを提出するのはこの時期だからです。
毎日残業続きで広告レポート作成に忙殺され、身体的疲労もあいまって生産性は確実に落ちていきます。

さらには、クライアントへの報告や今後の運用についてのミーティングが開催されるのも月初に偏りがちです。
多忙なレポート作成業務とのマルチタスクにより、ついミーティングで定めたアクションへの対応が漏れてしまい、クライアントの信用を落としてしまう事態にも…。

広告代理店のWeb広告ご担当者は、誰しもこうしたご経験があるのではないでしょうか?

マルチタスクの悪循環

運用担当者のマルチタスクが蔓延した広告代理店に待っているのは、こんな「悪循環」です。

  1. 過度のマルチタスクで社員の生産性が下がる
  2. 労働時間が長くなる(夜遅くまでの残業など)
  3. 社員が疲弊し、さらにパフォーマンスが落ちる
  4. 仕事のクオリティ(広告レポートなど)の質が下がる
  5. クライアントの評価が下がり、契約を切られる
  6. 会社の売上が下がり、人材を雇えない
  7. リソースが足らず、現社員が一層のマルチタスクを強いられる

膨大なタスクを抱えて昼夜いとわず働き続けることに、モチベーションを持ち続けられる社員は良いかもしれませんが、企業としての生産性・効率性や組織マネージメントという点では、決して健全な状態とはいえないでしょう。

「アドレポ」導入でマルチタスクの苦行から解放!

日々マルチタスク状態を実感している広告代理店担当者の方々は、そのタスクを少しでも簡略化、あるいは削減できるための手法や外部ツールを、積極的に取り入れていただきたいと願わずにおれません。

私たち株式会社イルグルムでは、インターネット広告の運用において特に負担の大きい必須タスク「広告レポートの作成」を劇的に簡単にするツール『アドレポ』をご提供しています。

「アドレポ」の特徴・メリット

『アドレポ』は20以上のWeb広告媒体に対応した、広告レポート自動作成ツールです。
各媒体から自動でデータを収集し、集計・加工してレポートを作成。Googleスプレッドシートほか豊富な出力形式に対応しており、クライアントごとにオリジナルのフォーマットでの出力も可能です。
さらにレポート作成で最も工数のかかるクリエイティブレポート作成も自動化できます。

「あちこちの管理画面から広告データをコピペして集計」「手作業での広告レポート作成」「クライアントに合わせたレポートのカスタマイズ」といった煩わしいタスクで、時間と労力を使う必要はもうありません。

まとめ

今回は「マルチタスク」のデメリットに注目してみました。

マルチタスクは、同時にたくさんの仕事をこなしているようで、実は仕事の生産性を落としています。
逆にマルチタスクから解放され、一つ一つの業務に集中して取り組む時間と余裕が生まれれば、仕事のクオリティも、クライアントの満足度も高まります。リピート率も格段に向上してゆくでしょう。

Web広告運用のマルチタスク化でお悩みの方は、ぜひ「アドレポ」の導入をご検討くださいませ。ご関心のある方には、無料で詳しい資料をご用意しておりますので、ぜひこちらからダウンロードしてください。

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